はじめに
こんにちは、夫の浮気解決カウンセラーの金田秀子です。
あなたの旦那さんは「ゴルフ好き」ですか?
「はい、ゴルフ好きです」と言う方は、この記事をしっかり読み進めてくださいね。
「うちの旦那さんは、ゴルフじゃなくてテニスが好きです」「登山が好きです」「ゲームが好きです」と言うように、夢中になる趣味を持っている旦那さんの場合でも、似たようなことが言えますので、ぜひお読みください。
最近は、コロナをきっかけにゴルフを始めたと言う話を、聞くことが増えました。
コロナ禍で困難な状況を強いられている業界がある中、ゴルフ業界は好調のようです。
ゴルフ場は三密ではないし、サービスを最低限に控えて、今まででは考えられないほどの低価格でプレイができるようになりました。
誰でも気軽に始められるようになったのですね。
打ちっぱなしの練習場も、平日の昼間から働き盛りの男性の姿を見かけるようになりました。「ゴルフ人口が増えたのでは?」と感じる一コマです。
「最近ゴルフを始めました」と言う旦那さんの場合も、「結婚前からずっとゴルフ好きでした」と言う旦那さんの場合も、ゴルフに対する妻の態度で、夫婦関係に大きな違いが出てきます。
夫の浮気相談室の相談者とお話しすると、旦那さんのゴルフについての話題が、出てくることがよくあります。
今回は、ゴルフに関するエピソードを通じて、夫婦関係を良くしていくお話をさせていただきますね。
じつは私、ゴルフ歴50年以上です。
もちろん50年間ずっとしていたわけではありません。途中でブランクもありましたが、大学に入学して、体育会のゴルフ部に入って以来、今でも細々と続けています。
長い年月ゴルフをやって大好きですし、ゴルフは、コミュニケーションツールとして素晴らしい役割をしてくれるスポーツだと思っています。
就職した会社では、接待ゴルフに良く行きました。若い女性とラウンドするのは、おじさま方はとっても嬉しいみたいで、仕事の役に立っていたようです。
主人と付き合っているときは、まだ始めたばかりの主人にレッスンして、一緒にラウンドしながらデートを楽しみました。
息子たちが大きくなったら、家族4人でラウンドしました。今でも、私の足腰が弱らないように、息子たちはゴルフに誘ってくれて、いろいろな話をします。
長時間一緒に過ごすゴルフは、自然な会話の中で、相手の人となりを知ることができ、良い関係を築くことができます。
こんな風に、私の人生は、ゴルフと切っても切り離せないものとなっています。
それでは、これからお話しする4人の妻たちの事例を通して、ご一緒に考えていきましょう。関係修復の参考にしていただけましたら幸いです。
ゴルフなんかしなければいいのに!
4人の妻たちの話を聞いてください。
休日にひとりぼっち
知り合いの女性で、こんな人がいます。
「今週のお休みも、またゴルフに行っちゃうのよ!何で毎週毎週ゴルフなのかしら?イヤになっちゃう!せっかくの休日なのに、私は一人でつまらないわ!」
穏やかな性格の彼女ですが、この話になると、いつもこんな風にプリプリと怒っています。
「お休みの日ぐらい、一緒に過ごしたいじゃない!」
そして、お決まりのように言う言葉。
「ゴルフなんかしなければいいのに!」
この言葉を聞いて、私はちょっと心配しています。
この夫婦は、結婚して20年以上経ちますが、普段はとても仲の良い夫婦です。私たちの前でもラブラブしていて、微笑ましいぐらいです。
しかし、万が一夫婦の関係性が何かの拍子で変わり始めた時、旦那さんのゴルフに対する彼女の姿勢は、問題を大きくする可能性を秘めているのでは?と感じています。
自分ばかり遊んでズルい
相談者の中に、こんな人がいました。
旦那さんは、平日は夜遅く帰宅するし、休日は、1日はゴルフ、1日は家でゴロゴロ。
彼女は、自分の仕事に加えて、ワンオペで子育てをしています。
家事や育児を手伝ってもらおうと、やってもらいたいことを提案しても、
「仕事が忙しいんだ」
「接待ゴルフだからしょうがないでしょ」
「疲れているから休ませてくれ」
こんな返事が返ってくるだけです。
「自分ばかり遊んで!私だってたまには遊びたいわ!」思わずこう叫びたくなります。
そして、早起きして楽しそうにゴルフに出掛けていく旦那さんを見て、「ゴルフなんかしなければいいのに!」こう思ってしまいます。
ゴルフはお金がかかる
相談者の中に、こんな人もいました。
旦那さんがゴルフが好きなのは、十分に理解しています。こんなに夢中になれるものがあるなんて羨ましいな、とも思っています。
でも、彼女は旦那さんのゴルフを、心から応援できないのです。
「クラブを買い換えたいんだけど」
「新しいゴルフウェアが欲しいな」
こんな言葉を聞くと、暗い気持ちになります。
彼女の家は、決して経済的に余裕があるわけではありません。
家のローンはあるし、子供たちの教育資金や毎年の家族旅行の貯金もしなければなりません。ですので、彼女は、日々節約に励んでいます。
でも、旦那さんの趣味を尊重して、ゴルフができるぐらいのお小遣いをあげています。なのに、新しいクラブやウェアの話を出すなんて。
思わず「ゴルフなんかしなければいいのに!」と思ってしまいます。
ゴルフは浮気の隠れ蓑
相談者の中に、こんな人もいました。
旦那さんは毎週ゴルフに行きます。彼女は、ゴルフ自体に何も嫌悪感は抱いていません。健康に良いし、ストレス解消になるし、旦那さんが楽しい時間を過ごすのはいいことだと思っています。
しかし、最近はゴルフに行くたびに、帰りが遅いのです。
ゴルフ場から家に帰るのに、どのぐらいの時間がかかるかは、容易に想像できます。それを考慮すると、いつも1〜2時間ぐらいどこかで寄り道をしているようです。
そう、あなたの想像する通りです。浮気相手の家に寄って帰ってくるのです。
彼女はそれを知ってから、浮気とゴルフが結びついてしまって、旦那さんのゴルフを好ましいものと思えなくなってしまいました。
ですので、「明日はゴルフなんだ」と言われれば、思わず不機嫌な顔になって、以前のように心から「楽しんできてね」と言えません。
そして、心の中でこう思っていました。
「ゴルフなんかしなければいいのに!」
これらの4人の妻たちの話を聞くと、旦那さんのゴルフを責めたい妻の気持ちも、わかる気がしますね。
あなたの気持ちは伝わっていません
上記の4人の妻たちの気持ちはわかる気がします。しかし、彼女たちに共通の思い違いがあることに気づきましたか?
全員「ゴルフなんかしなければいいのに!」と思っています。
だからと言って、彼女たちはゴルフが嫌いなのではありません。ゴルフをすることで起きている問題を、受け入れたくないだけなのです。
その受け入れたく無い気持ちを、「ゴルフなんかしなければいいのに!」と表現してしまっているだけなのです。
ただ、この気持ちを持っているあなたの言動は、「自分の大好きなゴルフを否定されている」と、旦那さんは強く感じてしまいます。
ゴルフを否定せずに、自分の気持ちを伝えていきたいものですね。
4人の妻たちの本当の気持ちは、次のようではないでしょうか。
①休日にひとりぼっち→休日は一緒に過ごしたい
②自分ばかり遊んでずるい→私だって遊びたい
③ゴルフはお金がかかる→家計の現状を知って欲しい
④ゴルフは浮気の隠れ蓑→浮気をやめてほしい
この4組の夫婦に何が起きているのか、一つずつ見ていきましょう。
休日は一緒に過ごしたい
休日のたびにゴルフに行ってしまう夫と、置いてけぼりと感じている妻。この夫婦は、時間をかけて話し合わなければいけない、大きな価値観の相違があります。
旦那さんは、「休日は自分の好きなことをする時間」と考えています。妻とも楽しい時間を過ごすし、友人とも楽しい時間を過ごします。それを決めるのは自分だと考えているのでしょう。
一方、妻は、「休日は夫婦で過ごすべき」と考えています。あるいは「旦那さんと一緒でないと楽しくない」と少し依存体質になっているようにも見えます。
夫婦というのは、価値観は違います。愛し合って結婚した夫婦と言えども、全く違う環境で暮らしてきた男女が、価値観が違うのは、当たり前のことです。
話が少しそれますが、離婚する夫婦の離婚理由によく挙げられるのが、「価値観の相違」です。しかし、私はこれは離婚理由にならないと考えています。
なぜなら、結婚した時も同じように価値観は違っていました。でも、仲が良かったときは、お互いを尊重して、歩み寄る努力をしていたのです。
でも、今は歩み寄ることができなくなっただけ。歩み寄れなくなった理由が、離婚の原因なはずです。それは一言で言えるはずもなく、簡単に説明できないので「価値観の相違」と表現しているのかもしれませんね。
話を戻します。ラブラブそうに見えているこの夫婦ですが、早い段階で価値観の歩み寄りをして欲しいなと思います。
それには、ゴルフという表面の問題ではなく、もう少し深い部分での話し合いをしたほうがいいですね。
ゴルフだけでなく、他のことでも意見の相違が出てきたときに、歩み寄り方を知らないと、夫婦関係の歪みはどんどん大きくなってしまいますのでね。
私だって遊びたい
妻はワンオペで子育てをして、遊ぶ暇もないのに、夫は好きなことばかりしているこの夫婦。
この夫婦の価値観の相違は、こうではないでしょうか。
夫は「家事や子育ては、妻の仕事」と考えています。
妻は「家事や子育ては夫婦で分担するもの」と考えています。
これでは意見の相違が出ても仕方ないですね。
ここでも、価値観の歩み寄りが必要となります。
価値観の相違が出てきたときに、相手の価値観を否定してはいけません。なぜなら、価値観を否定するということは、相手の人生を否定することになってしまいますのでね。
価値観とは、自分の人生をより良くするために、本人が気づかずに作り上げたものです。その結果、良い人生を送ってきたのです。
「家事子育ては、妻の仕事」と考えている夫は、おそらく母親は専業主婦で、子供の頃から家のことは全部お母さんがやってくれたのでしょう。
それを見て育った夫は、自分たち夫婦が共働きであっても、この価値観に何の違和感もなく持ち続けた、と考えられます。
ですので、「家事子育ては、妻の仕事」という価値観を否定するのではなく、今の状況に合わなくなっていることに気づいてもらえるといいですね。
家計の現状を知って欲しい
妻がやりくりして、夫のゴルフを応援しているのに、新しいクラブやウェアを欲しがる夫。
この価値観の相違は、こうでしょう。
夫は「お金は使うもの」
妻は「お金は貯めるもの」
じつは、夫の浮気相談室の相談者の中でも、お金の価値観の相違がある夫婦は、かなりいます。
お金の問題は、価値観の中でも相当重たいものです。ですから、すぐにでもお互いに歩み寄って、変えていきたいと思うでしょう。
しかし、夫の浮気相談室の相談者は、まずは浮気をやめてもらうという大きな課題を抱えていますので、お金の問題は少し先送りにするよう提案しています。
「明日食べるものにも困る」このぐらい切羽詰まっていたら、早急に解決する問題ですが、そうでないなら、夫婦関係の修復が進んでから、取り掛かかるのが、良いタイミングです。
幸い、夫婦関係の修復が進むと、お金の問題の話し合いは、ものすごくスムーズに進みますのでね。
ただ、お金の価値観の問題は先延ばしにするにしても、家計の現状は知ってもらったほうがいいですね。
浮気をやめてほしい
これまでの3例は夫婦の「価値観の相違」が問題でした。
今回の例は、少し違って、問題は「浮気を通して見ると正しく判断できない」ということです。
この旦那さんは、ゴルフの帰りに必ず浮気相手のところに寄って帰るのですから、ゴルフと浮気を結びつけて考えたくもなるでしょう。ゴルフを浮気の隠れ蓑にしていますのでね。
浮気をやめて欲しい気持ちが強すぎると、こんな風に、何でも浮気を通して考えてしまいがちです。
相談者の中にも、すべてのことを、「旦那さんは浮気をしている」というフィルターを通して見る人は多いようです。
たとえばこんな風にです。
旦那さんが今日は珍しく早く帰宅しました。すると、「浮気相手と予定が合わなかったのね」と想像します。
出張先からお土産を買ってきてくれました。すると、「浮気相手に買うついでに買ったのね」と想像します。
家族旅行を考えてくれています。すると「浮気旅行をするからごきげん取りに違いない」と想像します。
どうですか?何をしても全部こんなふうに、浮気と結びつけて考えられたら、たとえ修復が進んでいても、あなたがブレーキをかけているとしか見えません。
事実は事実として受け止めるようにしましょうね。
旦那さんは、
早く帰宅したのです。
お土産を買ってきてくれたのです。
家族旅行を考えてくれているのです。
この事実をそのまんま受け取りましょう。
ゴルフに行くことと、帰りに浮気相手に会うことは切り離して考えましょうね。旦那さんの好きなゴルフを否定してしまっては、良い関係は築けないです。
旦那さんの主張
妻には、妻なりの主張がありますが、旦那さんにも、たとえ責められてもゴルフを続ける理由があります。
「仕事の付き合いなんだから仕方ない」
「休日くらい自分の好きなことをさせてほしい」
こんな声が聞こえてきそうですね。
では、旦那さんの主張も見ていきましょう。
仕事の付き合いなんだから仕方ない
「仕事の付き合いなんだから仕方ない」と言い訳をする旦那さんの言葉には一理あります。
ゴルフは、他のスポーツより社会性の強いスポーツと言えます。
サッカーやバスケットボールのような、役割分担の下、お互いの連携で力を発揮するスポーツも、社会性が強いと言えます。
一方、ゴルフは個人プレイですので、サッカーやバスケとは少しニュアンスが違いますが、別の観点から社会性が強いと言えます。
社会性というか社交性と言ったほうがわかりやすかもしれません。
ゴルフ場というのは、「ゴルフ倶楽部」と言われているように、元々は紳士淑女の社交場でした。
同じ趣味を通して集まった紳士淑女が、楽しみながら情報交換や意見交換をする場です。
現在は、会員でなくても誰でもできる庶民のスポーツになりましたが、社交場という意味合いは、十分に残っていますね。
初対面の人でも、社会的地位が全く違う人でも、日常生活の中だったら親しくならないであろう人でも、一日ゴルフを一緒にすると、その人の性格や考えていることなどが、面白いように見えて、まるで何年も前から親しかった仲間のようになれます。
大学時代はゴルフ部に所属していた私は、社会人になって就職した部署が秘書室だったことから、役員の接待ゴルフによく連れていかれたものです。
取引先の偉い方や、新聞社の記者など、普段は接点のない方々ですが、ゴルフを一緒にすることで、とても仲良くなり、その後の仕事が円滑に進みました。
私の上司がよく言っていました。
「銀座のクラブで、一晩に何十万円も接待するより、ゴルフを一日一緒にしたほうが、圧倒的に親しくなれる」とね。
旦那さんが言う「仕事の付き合いなんだから仕方ない」も全面否定は出来ませんね。
休日くらい自分の好きなことをさせてほしい
「休日くらい自分の好きなことをさせてほしい」
「上手になっていくのが楽しい」
こんな言葉が出てくる旦那さんは、ゴルフが本当に好きなのですね。
自分が好きなものや、好きなことを認めてもらいたいのは、大人も子供も、男も女もみんな同じです。
ただ、残念ながら好きなものって、人それぞれです。相手の好きなものが理解できないこともあります。
そんな時に、「私は好きじゃない」と否定すると、残念ながら良い人間関係を築くのは難しくなります。
これは、とても大事なことなので、次の項目で説明させていただきますね。
大切な人の大切なものを大切にする
「大切な人の大切なものを大切にする」
この言葉は、私が相談者に必ずお伝えしている言葉です。標語みたいに聞こえますね。
良い人間関係を築く上で、とても大事な考え方なので、覚えやすいようにこんな風に表現してみました。
人間は、自分が大切にしているもの、あるいは大切にしている事を大切に扱ってくれる人が好きです。
自分が大切にしていることを、否定され続けられたことが、旦那さんの浮気の原因という相談者はものすごく多いです。
これに気づいて改めたところ、3ヶ月経たないうちに旦那さんの浮気が終わったという人が何人もいます。
例をあげて、説明しますね。
旦那さんの好きなことを否定しない
たとえば、旦那さんが、お笑い番組を見るのが大好きだとします。
お笑い番組を観ると楽しいです。笑うとリラックスできるし、幸せな気分になれるのです。
この「何かが好き」という気持ちも、本人が大切にしていることです。
でもあなたは、お笑い番組は苦手。くだらないと感じています。
お笑いが苦手なあなたは、お笑い番組を観ている旦那さんを見て、何も考えずに言葉を発したら、おそらく「そんなくだらないテレビ、子供の前で観ないで」と言ってしまうかもしれません。
あなたが苦手だからと言って、頭から「くだらない」と否定すると、どうなると思いますか?
あなたが想像する以上に、旦那さんに心の痛手を与えます。
では、「くだらない」と言われた旦那さんに、何が起きているか説明しますね。
「お笑い番組はくだらない」
↓
「お笑い番組を観るあなたはくだらない人間だ」
あなたは、「お笑い番組はくだらない」と言っただけなのですが、この「くだらない」という言葉は、旦那さんの心の深い部分まで浸透して、「あなたはくだらない人間だ」と言われたのと同じ感覚を受けます。
お笑い番組を観て幸せな気分になっている旦那さんに対して、「観ないで」と言ったら、こう感じます。
「お笑い番組を観ないで」
↓
「お笑い番組を観てはいけない」
↓
「楽しんではいけない」
↓
「幸せになってはいけない」
どうですか?「お笑い番組を観ないで」と言っただけなのに、旦那さんは、深い部分で「幸せになってはいけない」と感じます。
こんなことを考えたことがありましたか?
旦那さんの心の中では、あなたが思っている以上に、深刻に受け止められると思ってください。
あなたはただ、自分が苦手なお笑い番組を、「くだらない」「観ないで」と言っただけかもしれません。
しかし、旦那さんは、心のずっと奥深くで、あなたに否定されたことを強く感じます。
「なんでそこまで深刻に考えるの?」と思うかもしれませんが、旦那さんだけでなく、あなたも含めて人間は皆、自分の何かを否定されると、心の奥では、一瞬にしてこの感覚を感じるものです。
否定した人と、否定された人の温度差は、明らかに違いますね。
「くだらない人間だ」「幸せになってはいけない」こう投げかけてくる人を、あなたは好きになれますか?
旦那さんが好きなことを否定する、これは夫婦関係が悪化する大きな原因の一つになることは、間違いありません。
では、こんな場合、どうしたらいいでしょうか?
あなたがお笑い番組が苦手なのを、旦那さんのためにと克服する必要はありませんよ。好きでないものを、無理やり好きにならなくていいです。一緒に見なくてもいいです。
ただし、旦那さんは好きだということを、認めましょうね。
旦那さんは、お笑い番組を観るのが好きなのです。観ると楽しいのです。笑うとリラックスできるし、幸せな気分になれるのです。
そこを、尊重しましょうね。
少なくとも、文句を言うのではなく、楽しそうに観ている旦那さんを見守りましょう。
旦那さんの言葉を否定しない
好きなことを否定すると、その人自身を否定したように受け取られる、と言うお話をしました。
これは好きなこと、好きなものだけにとどまりません。旦那さんの考えていることや意見や提案も同じことが言えます。
たとえば、旦那さんが「明日、映画見に行こう!」と言ったとします。
明日は久しぶりに天気の良い休日です。溜まっている洗濯や掃除をしなくてはいけません。
映画どころではないあなたは、思わず「え〜!?映画?映画なんて呑気なこと言わないで!」と、旦那さんのせっかくの誘いを、ピシャリと断ってしまいました。
さて、この返事を聞いた旦那さんの心の中では、何が起きているでしょうか?
先ほどと同じように、深い部分まで考えてみましょう。
旦那さんは、あなたと映画を観たいのです。
「あなたと映画を観たい」
↓
「好きな人と一緒の時間を楽しみたい」
↓
「あなたは大好きな人」
↓
「あなたを愛している」
あなたと一緒に映画を観たい旦那さんの、一番奥にある思いは、「あなたを愛してる」です。
と言うことは、映画を否定すると、愛していると言う気持ちまで否定していることになってしまうのです。
あなたも経験があるのではありませんか?
それほど大したことを否定されたわけでもないのに、ものすごくがっかりしたり、傷ついたりしたことが。
そのときは、あなたの中で、この状況と同じようなことが起きていたのです。自分の深いところにある、大切な気持ちを否定されたと感じたのです。
では、こんなとき旦那さんが嫌な思いをしないためには、どんな返事をすればいいのでしょうか?
まずは、旦那さんの「あなたと映画を観たい」と言う気持ちを受け取ってくださいね。そして、その後で明日は出かけたくない理由を説明しましょう。
「映画?わ〜!楽しそう!でも、洗濯物や掃除が溜まっていて、行けそうもないわ。ごめんなさい」
もし、こんな返事が返ってきたら、大抵の人は、何とかして一緒に行ける方法を考えたりするものです。
「じゃあ、掃除や洗濯、僕も手伝うから、夕方から出かけよう!」なんてね。
要注意「でも」「だって」が癖の人
旦那さんの好きなこと、意見、提案などを否定すると、あなたが思っている以上に、旦那さんの中で、「あなたがイヤだ」という気持ちが大きくなってしまいます。
そして、自分を否定する人の言葉は受け取ろうとしないのが、人間です。
ということは、否定しないように気をつけましょうね。
特に否定するのが癖になっている人は、要注意ですよ。
否定するのが癖になっている人は、「でも」「だって」を頻繁に使います。
相談者の中には、相談を始めて5分もたたないのに、「でも」「だって」を連発する人がいます。
これが、夫婦関係が悪化した大きな原因の一つだな、とすぐに理解できます。
このような相談者には、「『でも』『だって』をやめるだけで、夫婦関係は相当良くなりますよ」とお伝えしています。
旦那さんとラブラブになれる便利な言葉
旦那さんの意見や提案が、自分と違うと、否定する言葉が思わず出てしまうものです。
悪くなってしまった夫婦関係を改善するには、否定する言葉は飲み込んで、別の言葉に置き換えましょう。
その時一番便利な言葉が「そうだね」です。
先程の「明日、映画見に行こう!」と誘ってくれた場合で考えてみましょう。
良い例として、「映画?わ〜!楽しそう!でも、洗濯物や掃除が溜まっていて、行けそうもないわ。ごめんなさい」と言いました。この妻は、家事で忙しいけど、映画は行きたいのですね。
では映画自体、あまり気乗りしない時は、どう言えばいいでしょうか?
「明日、映画見に行こう!」
「そうだね。でも、まだコロナが心配だわ。映画じゃなくてショッピングはどう?」
こうやって、旦那さんが映画を見に行きたい気持ちを、「そうだね」と受け取ると、旦那さんは、その後のあなたの言葉を受け取る心の準備が整います。
すると、「コロナが心配」「ショッピングはどう?」という、あなたの気持ちや提案をちゃんと受け取ってくれます。
否定したい時に「そうだね」を言うのは、かなり大変なことです。しかし、少し心掛けるだけで、できるようになります。
ラブラブになって、相談室を卒業した相談者は、皆さんこれができるようになったのです。
卒業生たちが心掛けていたことを、やってみましょう。そうすれば、あなたも卒業にどんどん近づきますよ。
おわりに
さて、旦那さんのゴルフを責めたい気持ちや、旦那さんのゴルフを責めると何が起きるかについてお話をしてきました。
人と人との摩擦は、ほとんど価値観の相違と言っても、過言ではありません。
価値観の相違はどんな夫婦にもあるものです。この相違を、どのように扱うかで、仲の良い夫婦にもなれるし、破綻する夫婦にもなります。
ぜひ、違いを認めて、旦那さんの大切にしている気持ちを、応援してくださいね。