こんにちは、旦那さんの浮気を解決して、あなたを愛され妻にする「夫の浮気相談室」の金田秀子です。
肉体関係が伴う不倫、すなわち不貞行為は法律で罰が決められています。民法では夫婦間の貞操義務が定められていますので、配偶者に不貞行為があったら、損害賠償を求めることができます。つまり慰謝料という罰を与えることができるということです。
この慰謝料は旦那さんに対しても浮気相手に対しても要求できます。こんな風に、浮気された妻は法律で守られています。
しかし守られているからと言って、法律を盾にして旦那さんや浮気相手を責めれば、浮気が終わるというわけではありません。旦那さんを責めて、力ずくで浮気を終わらせても、幸せな家庭生活は戻ってきません。
それどころか、ますます夫婦間の溝が深まる可能性のほうが圧倒的に高いです。
慰謝料を取らないまでも、「悪いことをしたんだから何かしら制裁を受けるべきよね」こう考える人は多いです。実際に夫の浮気相談室でも「不倫をした旦那さんに罰を与えたいんです」といった声を聞くことがあります。
夫婦関係を修復したいのであれば、不倫に罰は必要ありません。というか、旦那さんへの罰は必要と思っている限り、不倫を終わらせることは難しいでしょう。
では、なぜ罰がいけないのかについてご一緒に考えていきましょう。
不倫の罰とは?
旦那さんの不倫が発覚しました。旦那さんも認めています。
こうなると、この不倫にうんと苦しめられているあなたは、「旦那さんに罰を与えたい」という考えが出てくるかもしれません。
では、旦那さんに与えたい罰とはどんなものですか?
たとえばこんな感じでしょうか?
・ケータイの中身を公開させる
・おこづかいを減らす
・居場所を報告させる
・GPSをつける
これらは、旦那さんの行動を自分の支配下に置く行動です。旦那さんが今どこで何をしているかを知り、これからはやましい行動は決してさせない、という意思表示ですね。
他にはこんな感じでしょうか?
・家事を分担させる
・プレゼントを買わせる
・旅行に連れて行かせる
これらは、傷ついた自分を癒してもらう行動です。浮気相手と楽しい時間を過ごしたのだから、私も同じことをしてもらいたい。あるいは、私はこんなに苦しんでいるのだから、それ相応の償いをしてもらいたい、という気持ちですね。
罰を与えるという意味
「罰を与えたい」つまりやましい行動はさせない、償わせるという気持ちが湧いてくる間は、浮気解決は終了しません。「罰を与えたい」この思いのさらに奥にあるあなたの気持ちを探ると、理由がわかります。
やましい行動はさせない
旦那さんのケータイを見ていいことにしたり、浮気相手とデートできないようにおこづかいを減らしたり、つねに居場所を確認したりして、やましい行動が絶対できないようにする。これは、まさに支配コントロールと言えます。
あなたは、旦那さんの人生の支配者になっていますね。
結婚すると、旦那さんの人生は自分のものと勘違いしてしまう人がいます。結婚しても、旦那さんの人生はあなたのものになったわけではありません。
「この人と共に人生を歩く」と決めただけです。
夫婦はどんな時も対等な関係でなくてはいけません。自分を大切にし、相手も大切にできる二人が、永遠に仲の良い夫婦になれるのです。
じつは、旦那さんの浮気の一番の原因は、妻の支配コントロールです。夫の浮気相談室のご相談者も同様です。そして困ったことに、ご相談者のほとんどが、自分が旦那さんを支配コントロールしているなんて思ってもいません。
反対に愛情の行動だと思っているぐらいです。
なぜなら、
「自分はこれまでこのやり方で幸せになったのだから、旦那さんも同じやり方で幸せになれる」
と心から信じていますので。
ですから、旦那さんのやることなすこと全てに口を出し、指図するのです。そうすると、旦那さんは自由を奪われているとか、自分を認められていない、と強く感じてしまいます。そして、知らず知らずのうちに心が離れていきます。
人間は、自分の自由を奪ったり、自分を認めない人からは遠ざかりたくなるものです。
罰を与えて自分の思い通りの行動をさせたいという、旦那さんを支配コントロールする気持ちがある限り、浮気を終わらせるのは困難です。
償いをしてもらいたい
これは、あなたが被害者になっている考え方です。
旦那さんは悪いことをした加害者、あなたはそれで苦しんでいる被害者、という構図があなたの頭の中に出来上がっています。もし本当にそうだったら、償ってもらって当然ですね。
しかし、私がこれまで見てきた事例で、夫が加害者、妻が被害者という浮気問題は一つもありません。ほとんどの場合、浮気が始まる前は旦那さんも苦しんでいました。
「支配コントロールされている」
「自由がない」
「かまってもらえない」
「何を言っても否定される」
こんな風に感じ、あなたに愛されているという感覚を見失って、苦しんでいました。
こう言うと、
「旦那の浮気は私のせいですか?私が悪いのですか?」
という人が出てきます。
いいえ、妻が悪いなんて言っていませんよ。もちろん不倫という悪いことをしているのは旦那さんです。しかし、浮気に至る以前に旦那さんは夫婦関係が破綻していると感じていたはずです。
愛されていない、大事にされていないと感じていたはず。
そして、残念ながら旦那さんはこの状況に向き合わずに他の女性に逃げてしまいました。もし、夫婦のどちらかが何かしら異変に気づいた時点で、ちゃんと夫婦関係に向き合っていたら、浮気にならなかった可能性は大きいのです。
加害者と被害者という考えは捨てて、旦那さんとあなたは二人の関係を破たんさせてしまった当事者と考えてください。罰を与えて償ってもらいたいと思っているうちは、浮気は解決しません。
罰を与えるとどうなるか
「悪いことをした人は罰を受けなければいけない」多くの人がこう考えています。法律でも定められています。
では、何のために罰を与えるのでしょうか?自分が犯した罪の重さを認識させて、態度を改めさせるためですね。
確かに社会のルールを守らなかった場合は、罰が必要でしょう。犯罪を犯したら罰せられます。これは当然ですね。あるいは学校に遅刻したら罰せられるかもしれません。これは、他の人に迷惑をかけてはいけないことを学ぶために必要かもしれません。
問題は、誰が罰を与えるかです。犯罪を犯したら、法律が罰を与えます。学校に遅刻したら、学校が罰を与えます。迷惑がかかったからと言って、クラスメートが罰を与えてはいけません。旦那さんの不倫の場合も罰を与えるのは法律であって、あなたではありません。
しかし夫の不倫の場合、当事者である妻が夫に罰を与えてもいいような考えが浮かんでしまうのですね。
でも、よく考えてみてください。自分に罰を与える妻に、申し訳ない気持ちは生じるかもしれませんが、愛しているという感情は生まれません。
このことを良く表しているのがイソップ童話の「北風と太陽」です。旅人のコートを脱がすのに、北風は強風でコートを吹き飛ばそうとします。罰を与えて力ずくで浮気をやめさせるのと同じですね。あまりの強風だと脱がせるのに成功するかもしれませんが、寒くてまた着込んでしまうでしょう。
しかし、太陽は暖かい日差しを浴びせて、旅人が自らの手でコートを脱がせるのに成功します。暖かさを感じている限り、旅人はコートを着ないでしょう。
とくに人間関係のように、感情が深くかかわる問題の場合、北風になってしまってはいけません。旦那さんの不倫を終わらせたいのであれば、罰ではなく、希薄になっていた旦那さんへの愛情を示し続けることが大事です。
自発的な罰
旦那さんの中には、こちらから要求しなくても、自分への罰を提案してくる人もいます。
「ケータイを見てもいいよ」
「帰りは必ず連絡するね」
「子供の送り迎えはするよ」
「今度旅行に行こうか」
本人が提案しているのだから、これは当然やってもらってもいいと考えますね。いいと思いますよ。ただし気を付けてもらいたいことがあります。受け取り方がとても大事なのです。
「浮気したんだからこれぐらいするのは当然」ではなく「私のためにそうしてくれるんだ」と受け止めてくださいね。
そうするとこんな言葉が思わず出てきます。
「ケータイは見せなくてもいいよ」
「連絡ありがとう!」
「送り迎え助かるわ」
「旅行いいね。うれしいな~」
こんな言葉が自然に出てくるようになると、自ら罰を申し出た旦那さんとは、すぐにラブラブになれます。
浮気解決に必要なもの
浮気解決に罰は必要ない、ということはお分かりいただけたと思います。では、浮気をやめさせるために、あなたに一番必要なものは何でしょうか?
それは、「明るい未来を見ること」です。
今は残念ながら浮気している旦那さんですが、この人と1年後に何をしていたら幸せかを考えて、その未来は自分の手でつかむと決心することです。たとえば、旦那さんと手をつないで仲良くショッピングに行くという未来を決めたとします。
その未来を実現するために、今何をするべきか考えるのが浮気解決の第一歩です。
少なくとも旦那さんに罰を与えていたら、手をつないで仲良くショッピングは程遠いことでしょう。
☆旦那さんの愛をひとりじめ☆を応援していますよ